今年もあっという間に12月となり、街の街路樹も例年通り輝き始めましたね。そこで今回は、クリスマスをテーマにした世界の広告をまとめてみました。国内にも素晴らしい広告は数多くありますが、やはり海外の広告にはいつも驚かされてばかりです。きっとこれらの広告をご覧になれば、インスピレーションの刺激になるはずです。
ロンドン ヒースロー空港のテレビCM
1967年、ヒースロー空港で飛行機から降りたエドワード。そこに、客室乗務員のドリスが追いかけてきて、エドワードが落とした帽子を手渡してくれます。親切なドリスにお礼がしたいと、エドワードは彼女の仕事が終わるのを待って、お菓子をプレゼントします。これがきっかけで、ふたりは結ばれました。
そして1977年のクリスマスイブ。仕事から戻った夫を出迎えたのは、ドリスと幼い子供。どうやらおなかには赤ちゃんが。
時が流れ、子供たちが成長しても、クリスマスには必ず皆で集まります。2017年、すっかりおじいさんになったエドワードを到着ゲートで待っていたのは、愛する妻と子供たちに孫。家族に囲まれて、今年も幸せなクリスマスを過ごすのでした。クリスマスは家族で集まることが大切なのだと思い出させてくれる、心温まるCMです。
イギリスの百貨店「ジョン・ルイス」のCM
ベッドで心地よく眠る少年ジョー。何かのいびきを聞いて目を覚まします。ベッドの下を覗くと、そこにはモンスターのモズがいます。最初は驚いてモズを追い出そうとするジョーですが、すぐに仲良くなって遊ぶようになります。
ある夜、いつものように遊びすぎていつの間にか眠ってしまったジョーを見て、モズはひらめきます……。
クリスマスの朝、ジョーはたくさんのプレゼントの中に雑な包装を発見しました。中身はなんと素敵なプラネタリウムでした。プラネタリウムをつけるとモズがいなくなり、おかげでぐっすり眠ることができるようになったジョー。
しかし、最後にプラネタリウムが消えると、モズの声が聞こえ、また目を覚ましてジョーは微笑みます。
一見、素敵なストーリーですが、数々の謎が秘められたロマンチックでありながらミステリアスなこの動画。皆様もこの不思議なCMをぜひ楽しんでみてください。
ドイツのスーパーマーケット「ペニー」のCM
朝、ベッドから窓辺に向かい、物憂げな表情で外を眺める女性。彼女はある部屋の前で、ベッドの上に置いてあるブランケットに悲しげな思いをめぐらせます。思い出されるのは、数年前に喧嘩別れをしてしまった娘との思いで……。
彼女は夫に勇気づけられ、ブランケットを抱えて旅立ちます。その道のりは、長く険しく、冬の湖に落ち、オオカミと遭遇し、険しい山をこえて行かなければなりません。
そして、ついにたどり着いたその目的地は、誰かの家の前でした。ドアの向こうに現れたのは、けんか別れをした娘。娘は、母の腕に抱きしめられているブランケットを見て優しく微笑み、そして、力強く母を抱きしめます。
実は、娘の家は、すぐ目の前だったのです。長く険しい旅は、数年の思いや、様々な葛藤から生まれた心の旅だったのです。
CMの最後は「どんなに道のりが遠くても今日はクリスマス、仲直りの時」というメッセージが入ります。
そこにどれだけ複雑な思いがあったとしても、家族が一緒に過ごす時間は、それ以上にずっと価値のあるものだと気づかされる動画でした。