マーケティング Kota Naito / 2017.07.28

コンテンツマーケティングと、「リスティング広告」「SEO対策」との違い

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多くの企業は、今でもリスティング広告などの有料広告を利用して、自社のWEBサイトへの集客を図っているかと思います。即効性があり、売り上げに直結しやすいリスティング広告ですが、「今すぐ客」を狙うライバル企業が増えるにつれて、クリック単価は高騰し、結果として費用対効果が年々悪くなっています。この事実は、各企業のWEB担当者が強く感じていることではないでしょうか。そして、この現象はこれからも続いていくだろうと言われているのです。
そんな時代の変化を受けて、リスティング広告とは違うアプローチの「コンテンツマーケティング」と呼ばれるマーケティング手法に注目が集まるようになりました。コンテンツマーケティングが注目される理由はいくつもありますが、その最大の理由は「まだその商品やサービスの必要性に気付いていない“まだまだ客”までをターゲットにでき、さらに彼らを育成しファンへと導く施策」だとという点です。コンテンツマーケティングは、コンテンツを通じて、自社の存在を認知してもらうところから始まり、段階的に継続的に商品やサービスを利用してくれるファンへと育成することに重きを置いたマーケティング施策なのです。

今回は、リスティング広告とコンテンツマーケティングの違いから、お互いの長所と短所を整理し、解説いたします。またコンテンツマーケティングと混同されやすいSEO対策との違いについても説明いたします。

コンテンツマーケティングと「リスティング広告」「SEO対策」の違い

まずは、コンテンツマーケティングとリスティング、SEO対策の違いを表にまとめましたので、こちらをご覧ください。この表をもとにそれぞれのマーケティング施策の特徴(長所と短所)を紹介いたします。

リスティング広告 SEO対策 コンテンツマーケティング
即効性 △(3か月~) ×(6か月~)
費用対効果 △(キーワード次第)
資産形成 ×
顧客育成 ×

リスティング広告の特徴

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索結果に連動して表示される広告のことです。リスティング広告の特徴は、冒頭でも触れている通り、即効性がある点と、売り上げに直結しやすいという点です。年々加速する単価の高騰は避けられない現実でありながらも、キーワードを正しく選びさえすれば、まだまだ費用対効果を高められるマーケティング施策だといえます。

即効性 ターゲットのニーズにマッチすれば、即成約に結びつく可能性がある
費用対効果 入札の多い人気検索キーワードでは広告費が高い
資産形成 × 広告出稿自体に資産価値はない
顧客育成 × 広告自体では顧客育成にはつながらない

SEO対策の特徴

SEO対策は一般的には、検索結果で自分のWEBサイトをより多く露出させるために行う様々な取り組みだと言われています。検索結果で多く露出させる方法は、Googleのアルゴリズムの変化に伴い、年々変化していますが、以前は、自分のサイトに対して故意に他のサイトからリンクを集めることがSEO対策だといわれていました。ですが、今ではペナルティーの対象となっています。現在は、自分のサイトのコンテンツの質と自然と集まった外部リンクの質と数を高めることがSEO対策だと言われています。

※SEO対策においても、コンテンツマーケティングにおいても、コンテンツが重要であるという点では同じですが、SEO対策は「検索エンジンでの集客効果の向上にフォーカスした施策」であり、コンテンツマーケティングは、「マーケティング活動全般における効果の向上にフォーカスした施策」であるという大きな違いがあります。

即効性 設定するキーワードによって上位表示までの時間がかかる
費用対効果 自分で行えば費用はかからないが技術的に難しい部分も多々ある
資産形成 情報そのものの価値が失われない限り、資産として残る
顧客育成 顧客育成のための施策ではないが、キーワードを統一することによっては顧客育成につながる

コンテンツマーケティングの特徴

コンテンツマーケティングは、「問題はあるけれど、その問題をどう解決するべきかを決めかねている潜在見込客に対して、コンテンツ(ビジネスブログやセミナー・イベント会場への出店など)を通して自社の存在に気付いてもらい、自社が提供する問題の解決方法の優れた点を説明することで、潜在見込客から顕在見込客に育成し、さらに、自社の商品やサービスを選択してもらい、長期的に利益をもたらしてくれる優良顧客・ファンへと育成するマーケティング施策」です。このように一文で説明すると少しわかりにくいかと思いますので、箇条書きによる説明も用意しました。

  • 今抱えている問題をどう解決しようか悩んでいる潜在見込客に対して、自社が提供する様々なコンテンツを通して、自社の存在を認知してもらう。
  • 自社が提供する問題解決方法の優れた点を、コンテンツを通して説明することで、潜在見込客を顕在見込客に育成する。
  • 自社の商品やサービスが他よりも優れた点を、コンテンツを通して説明することで、顕在見込客を優良顧客・ファンへと導く。

上記のようなマーケティングプロセスを構築するための考え方、概念がコンテンツマーケティングなのです。最大の特徴は、はやり見込み客を育成し、ファンへと育て上げることに重点をおいている施策であるという点です。

即効性 × 顧客の育成に重きを置く施策なので、即効性はない
費用対効果 自分で情報発信をすれば費用はかからない
資産形成 情報そのものの価値が失われない限り、資産として残る
顧客育成 コンテンツを通して、見込客を顧客へと育成できる

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内藤 康太クリエイティブディレクター / フィット代表

2008年にWEBデザイナーとして独立し、フリーとして活動。その後、WEBディレクターとして一部上場企業とベンチャー企業で経験を積み、2016年から再びフリーのクリエイティブディレクターとして活動。 現在は、関東圏内で企業のWEBコンサルティング、WEB制作、コンテンツマーケティング支援、SEO対策を行っています。

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